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建築物における室内環境中の微生物に関する調査研究

福山 正文 教授 (麻布大学)

概要

 建物清掃は主に美観の向上を目的としており、衛生面の清掃効果の検証は行われていない。21年度は調査方法の確立を目的とし、病院の一般環境において、微生物汚染状況の実態を確認し、実施されている清掃方法の有効性の検討を行った。


 22年度は社会福祉施設および事務所ビルに対象を拡大し、微生物の汚染状況と有効な清掃・消毒方法についての検討を行った。その結果、室内は外見上清浄に見える箇所においても、微生物学的には汚染されていることが確認された。また、建物利用者による接触等によって付着数は増加する傾向がみられた。さらに、日常清掃によって菌数の減少が確認された。しかし、清掃後に菌数が減少しなかった箇所も認められ、清掃を実施していたにもかかわらず便座から多くの細菌が捕集された。この理由として排泄物等の影響が推察された。また、洗面台でも同様に多量の菌が捕集され、一部では清掃後も菌数が減少しなかった。この理由として、洗面器に形成した水あかが容易に除去できない状態であったためと推察された。現在の病院では大規模院内感染時以外は清掃時に消毒剤を使用しないことが多いが、手すりやドアノブなど接触回数の多い箇所や普段余り清掃しないエアタオルのドレンパンなどに関しては、消毒剤による清拭は有効であると考えた。

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